飛鳥人の伝承は人から人へ!企業も同じ!

伊勢神宮の遷宮(20年に一度、内宮本殿を真新しいものにすっかり建て替え、ご祭神が引っ越す儀式)は、独自な建築様式を一分の違いなく後世に伝えるためには、当然その遷宮のやり方を受け継ぐ人を継続的に育てなければなりません。

なおかつ、現実の遷宮に従事した経験の持ち主が次の遷宮のリーダーシップを執ることも不可避的となってきます。

当時の寿命からすれば、20代に遷宮を経験した人は、次回には40代として、後進を育成し見守ることができるという仕組みです。

コラム使用図⑬

ところが、諸外国の建築の基本的発想法は、頑丈な石や岩を多用して後世に残そうというものでしたが、ピラミッドであれ、パルテノン神殿であれ、

いずれも崩れ落ち、その技術にも多くの謎が秘められており、現代技術での完全なる再生は不可能だそうです。

この違いは明らかで、海外の古代国家が、物(ハード)だけを残そうとしたのに対し、

古代日本人は、知恵や技術(ソフト)をそのまま、伝承せんとする独創的な精神に支えられた建築であり、儀式であったと言えるのです。

飛鳥人は、文化を単に塩漬けにして残そうといった手法ではなく、“人から人へと伝えてゆく知恵や方法を重視する”回帰現象、

まさに“温故知新”の文化の特性こそ、伊勢神宮に流れる精神!

お分かりのとおり、我が日本人を誇りに思う瞬間ですね、日本文化の精神伝承そして教育の素晴らしさです。

同じように、会社経営もこのような良い仕組みやノウハウを、今の会社組織・風土の「伝承」をテーマにして、いまから、事業計画に盛り込んでみてはいかがですか。

何をどうするのか!どうやってやるのか!仕組みづくりと改善はお任せください!

会社の後継を上手く進める上での「改革」を日本の歴史から学ぶ

今回のテーマの企業の後継問題で悩ましい組織などの「改革」について、を後継者である社長は時にじっくりと、日本の歴史から現代の経営について学びとることの「気づき」を投稿していきたいと思います。
題して“歴史に学ぶ次世代経営ゼミ”の第一回となります。その題材に今回は「小説上杉鷹山(上)」から、取り上げてみました。

~ 小説の冒頭で治憲が池の中にいる魚を藩邸の家臣に見立てた所 ~

「色部照長や竹俣当綱などはさしずめ“ハヤ”だろうな、医者の藁科松柏や小姓の佐藤文四郎は“ヤマベ”だ。木村高広はひねくれているから“ゴリ”かな。しかし金魚も多い、泳がずにみんな池の底に座っている。そういえば上杉家には、“鯉”がいないようだ、藩全体を見渡して改革する“鯉”がいない。いや私がそうならなければならないのだが、今の私にはとてもそんな力はない。」

ということで、例えた魚(魚の漢字にも注目)をアップしてみました~いかがでしょう!当時の上杉治憲の心の情景が浮かび上がります。

yonezawahan

当時の米沢藩を引き継いだ上杉治憲(後の鷹山公)は、改革の際に「3つの壁」にぶち当たっていました。

① 制度の壁          企業で言う、職場組織、規程、納税など
② 物理的な壁       企業で言う、商圏、立地、環境(地場)など
③ 意識(心)の壁 企業で言う、ビジョン、成長発展への心構えなど

中でも、③の心の壁を特に壊さなければならない。
この心の壁を叩き壊すには、

① 情報は全て共有する          ☛「仕組み化・見える化」
② 職場での討議を活発にする ☛「有効な会議術」
③ その合意を尊重する          ☛「ホウレンソウ」
④ 現場を重視する                ☛「脱穴熊経営」
⑤ 城中に愛と信頼の念を回復 ☛「全社一丸、協力体制」

治憲は、これらをもとに藩の改革の具体案を告げ、さらにその改革は「何のために」行うのか、その「目標」をはっきり示していきました。

このようなことが現代の中小企業において、身につまされる現実問題とされていることなど、当時も同じような問題を抱えていたということに、ついつい歴史の世界へと同化されてやみつきになります。
では、心の壁とは、どのように生まれ、またどうしたら解消へ導くかを私なりの持論をイメージしてみました。

心の壁が生まれるとは:
「一旦、自分がこうだと思い込んだらその囲いが崩れない囲いから離れない」から

その解消には:
「人々が共に歩み寄り、心大きく、時に一歩下がって、相手との相違する部分から妥協できるところを一つでもいいから探してみる」ではないでしょうか。

ここで、その心を理解するため、人と関わる場合に「価値観」というものも理解する必要があります。これをどのようにしてお互いにわかりあえるかということも、心を知る意味で大切なことであるといえます。
相手の「価値観」を知り、その違いに気づくことができれば、スムーズに問題を解決できると信じています。

例:ある営業部長の部下の昇格条件の重視する箇所とは
①人柄、勤務態度で決める
②営業成績の結果で決める
③感性や可能性で決める などの「価値観」がそれぞれ違います。
部下と上司の関係もこのようなところからいろんな問題が発生しているのではないでしょうか。

その価値観で相手をよく知る方法として、交流やコミュニケーションの中で、例えば趣味、仕事、衣食住など、あなたのこだわり、好きなこと、あなたにとって今最も重要な事とは、聞いてみる。

すると、いろんなことに気づく、いろんな考え方があるのがよくわかる。
わたしは、この気づく力、考え方も心の持ち味の一つであると思います。

このような「価値観」を理解して心の壁を壊して行くために藩の全体会議や、村民の意見を取り入れるべく現地視察など、上杉治憲は、強靭な忍耐と時に厳しい処分など、果敢でブレない改革心でもって、当時20歳前後とは思えないほど、リーダーとしての役割を全うしました。

このような、一見フィクションのような歴史物語から今の経営に置き換えて生かしてみてはいかがでしょう。

最後に、今回の場合の「心」とはなんでしょうか、職業柄あえて言わせていただくと、人の成長すべき「向上心」ではないでしょうか。その心のレベルアップは「仕事」を通じて磨いていくしかありません。